ジョブナイルRPGの金字塔!『ペルソナ3』レビュー【シリーズの救世主】

2024年2月2日に発売の『ペルソナ3』(無印/FES/ポータブル/リロードを含む)の感想・レビューです。
内容的にネタバレも含みますので注意してください。

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『ペルソナ3』感想

『ペルソナ3』が初めて発売されたのは2006年にPS2で発売と存外古い作品になります。

今はお洒落でポップな雰囲気な印象を持つ『ペルソナ』ですが、『ペルソナ3』が発売するまではダークかつ難しい作品という評価が一般的だったと記憶しています。

しかし『ペルソナ3』がイメージを払拭することになります。
その大きな要因としては、「音楽」「キャラデザ」「コミュシステム」だと思っています。

そんな約20年前の作品ながらも昨今の「ペルソナはお洒落」という転換期を作った作品と言えるでしょう。

今でも色褪せないBGMは最高です!
『Burn My Dread -Last Battle- 』がお気に入り!

私は『Heartful Cry』ですね〜。

『キミの記憶』は好きだけど泣いちゃいます。

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コミュのバリエーションと学生目線での展開

本作では「コミュニティ(以下、コミュ)」という多くのキャラクターとバリエーションに富んだイベントを味わうことができる。

主人公が学生という立場なので、同級生を始めとした生徒会メンバーや、街の古本屋の老夫婦に小学生女児と珍しいぐらいに多くのパターンが用意されている。

一般的なRPGの場合、旅するメンバーの一幕のようなパターンが多い。しかし、本作では街中で「コミュ」でのみ関わるキャラクターは、学生ではないからこその異なる視点でのエピソードが実に面白い。

この視点が違うという要素からくる「主人公は学生」という立場、目線を楽しめるのが本作の魅力の一つだろう。

一方で『ペルソナ3』で耳にするのは、「仲間内でギスギスしてる」というレビュー。
言いたいことは分かる。

ですが、ストーリー内で発生してくる「ギスギス」には当然納得できる材料が散りばめられている。

例としては、主人公が主人公らしいムーブをすることに嫉妬する仲間がいる。

だが、これは未熟な学生時代と踏まえれば、その気持ちも十分理解できるものだろう。

主人公は活躍するものですからね。

作中での醜さの露呈こそ、学生らしさ足る要素

才能に嫉妬する同級生。先輩に反発する後輩。無鉄砲な小学生。口下手な照れ屋。秘密を持つお嬢様。コミュ障なオタク。悲劇のエース。

これで問題が起きないわけがない。

そんな醜さをあえてストーリーにこれでもかと練り込んでいるが『ペルソナ3』の魅力だと思う。

反動で生まれるものがあるのがいいんですよね〜。

涙腺を刺激してくる演出の数々

『ペルソナ3』では召喚機が「銃」となっており、自身の頭を撃ち抜くという自殺のシミュレーションを行うことで、ペルソナを召喚するという「死」の覚悟を、記憶を忘れないという意味が込められています。

設定から「死」が組み込まれており、物語でも「死」がテーマとして取り上げられている。

これはメインストーリーはもちろんだが、コミュとしてエピソードでも「死」や「時間」など生きるということを全体を通してプレイヤーに印象付けてきます。

この演出が徐々にプレイヤーに中盤以降の展開をより強固なものとし見せつけてくるのです。

このコミュを通して物語の魅力が高まっていくのがいいのよ。

サブイベントなのに、メインの雰囲気を出してるのが凄いよね。

バージョンによっての差が残念

『ペルソナ3』は人気ゲームが故に、様々なバージョンが販売されている。ゲームプレイとして大きく異なるバージョンが3つある。

  • ペルソナ3フェス
  • ペルソナ3ポータブル
  • ペルソナ3リロード

『ペルソナ3フェス』には本編の後日談が加えられた当時の完全版。

『ペルソナ3ポータブル』は新たに女主人公が選べるようになった。女主人公ということで、今まではコミュがなかった男性キャラとのコミュが楽しめる。しかし、『ペルソナ3フェス』の後日談は未収録。

『ペルソナ3リロード』は最新版としてPS5などで発売されたリメイク作品。しかし「後日談・女主人公」無しと『ペルソナ3』という物語を語る上で完璧とは言えないリメイクになってしまった。

蛇足と言われがちだけど、フェスの後日談は好きです!

本編のエンディングがあってこその人間関係が面白いよね。

『ペルソナ3リロード』にはDLCがあるみたいだから、その辺りをカバーして欲しいです!

『ペルソナ3』評価は?

評価:

クリア時間:100時間(1回目/PS2)、75時間(2回目/PSP)、90時間(?回目/PS5)

人生初の『ペルソナ』作品でしたが、キャラクター・音楽・ストーリーと当時プレイしていたRPGとは一線を画したお洒落なRPGとしてお気に入りのゲームです。

ただ作品のバージョンによって不満点が常に生まれては解消されを繰り返しているというファンを満足させきれない勿体ない部分があるのも事実。

ですが、1つのゲームとしてストーリーを中心に楽しむのならどれをプレイしても満足できる作品であるのは間違いありません。

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